冨田萌衣

20??-  |  JAPAN

冨田萌衣による冨田萌衣|プロフィール

この「偽実験音楽史」の黒幕。すなわち、授業内の上演のためにノットという架空の中心人物を立ち上げ、ノットがあたかも現在流通する音楽史(あるいはその信憑性を強化するための偽音楽史)を立ち上げたかのように振る舞っている。だが実際は、ノットは実在する(と主張する)。ノットは彼女の曽祖父の兄にあたる人物なのだ。
冨田は考古学の専門に進み、やがて調査に訪れたシベリアでノットの痕跡に気づく。ノットはたしかに、サラヴィエスキーの調査としてシベリアを訪れており、当時ノットを家に泊めたという人物の話をうかがうことができた。だが、(このフィクションにおける)実情として、冨田もまたアルマナックのメンバーだった。インタビューにはザカリー・サンダースも同席。
ノットを泊めた人物は、エルジェナ・ツィデンジャポフという女性の一家。ブリヤード人で、サラヴィエスキー娘がシベリア発の民族バンドだったこともあって、家族でノットと意気投合。彼の調査のあいだ、面倒を見ていた。2026年のインタビュー敢行当時、彼女は62歳。彼女の祖父はサラヴィエスキーの団体「ニエカレクチワ」のメンバーだった。